令和2年12月19日(土)
教育と
歴史認識
つくる会「従軍慰安婦」削除要望
来年度から使用される中学校歴史教科書の一部で、平成16年度検定以降は使われていなかった「従軍慰安婦」の記述があることについて、「新しい歴史教科書をつくる会」(高池勝彦会長)などは18日、「検定基準に違反する」として、出版社側に記述削除を勧告するよう求める要望書を萩生田光一文部科学相あてに提出した。
「従軍慰安婦」の記述があるのは、文科省による検定に合格した山川出版の歴史教科書。要望書を提出した同会と「慰安婦の真実国民運動」(加瀬英明代表)は、記述の問題点について、軍属として勤務した慰安婦は確認されておらず、「従軍」の用語を使うのは不適切であり、「(裏付けのない)強制連行というイメージと深く結びついて使われるようになった言葉」としている。
さらに、文科省の検定基準は、教科書の記述内容を「閣議決定などで示された政府の統一的な見解」か、「最高裁の判例」に基づくことを求めていると指摘した。
これまで政府は「(調査で)強制連行を直接指示するような記述も見当たらなかった」などとする見解を示してきたほか、11月には「従軍慰安婦」について書いた記事を「捏(ねつ)造(ぞう)」と指摘したジャーナリストの櫻井よしこ氏に対し、執筆者の元朝日新聞記者が損害賠償を求めた訴訟で、元記者側敗訴が最高裁で確定している。
つくる会側はこうした状況を踏まえ、「(記述は)政府見解と最高裁判例の見地から極めて不当だ」と訴えた。
(産経新聞より抜粋)