令和3年04月09日(金)
皇 室
皇位継承「男系男子を維持」政府意見聴取
政府は8日、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤前慶応義塾長)の第2回会合を首相官邸で開き、ジャーナリストの櫻井よしこ氏や麗澤大の八木秀次教授(憲法学)ら専門家5人から意見を聴いた。現時点で女系の皇位継承を容認する考えは出ず、旧宮家の男系男子の養子縁組や、男系女子の皇位継承を認める意見などが出た。ヒアリングを行ったのは櫻井、八木両氏に加え、ジャーナリストの岩井克己氏、皇学館大の新田均教授(神道学)、慶応大の笠原英彦教授(日本政治史)の計5人。最終的に20人程度の専門家からの意見聴取を想定している。
ヒアリングでは、櫻井氏が男系男子のみに皇位継承を認める現行制度について「これを守っていくことが皇室に対する国民の求心力を維持する方法だ」と主張し、八木、新田両氏も男系男子のみに皇位継承を認めるべきとした。笠原氏は男系女子の継承も認めるべきとしたが、皇位継承順位は男系男子を優先すべきとの見解を示した。旧宮家の男系男子に関しては、岩井氏を除く4氏が皇籍取得を明確に認めるべきとした。櫻井氏は「最も現実的な方法だ」として養子縁組を主張。新田氏は養子縁組と皇籍復帰のいずれも認める考えを示した。岩井氏は皇位継承権を伴わない「内親王家」の創設を求め、「潜在的な継承候補者という形で関わりを持っていただくわけにはいかないだろうか」と述べた。
(産経新聞より抜粋)