令和3年05月11日(火)
教育と
歴史認識
「従軍慰安婦」の教科書記述認めず
菅義偉首相は10日の衆院予算委員会で、政府が「従軍慰安婦」との表現を不適切とする答弁書を閣議決定したことを踏まえ、今後の教科書検定で「従軍慰安婦」との表現が認められなくなるとの見通しを示した。「文部科学省が教科書検定において政府の統一的な見解を踏まえ適切に対応すると承知している」と述べた。
首相は「教科書の検定基準は閣議決定、その他の方法により示された政府の統一的な見解が存在している場合は、それに基づいて記述されることになっている」と強調した。日本維新の会の藤田文武氏の質問に答えた。
萩生田光一文科省は、すでに「従軍慰安婦」との表記をしている教科書について「教科書会社の対応状況に踏まえ、教科書検定基準に則した教科書記述となるように適切に対応していきたい」と語った。加藤勝信官房長官は記者会見で、教科書会社が記述を見直さない場合の対応を問われ「教科書検定規則には文科省が訂正の勧告を行うことができる旨の規定がある」と説明した。
一方、首相は10日の参院予算委で、「いわゆる『従軍慰安婦』」と記載された平成5年8月の河野洋平官房長官談話を継承する立場を重ねて表明した。維新の石井章氏の質問に答えた。
政府は4月27日、「従軍慰安婦」との表現は適切でなく、単に「慰安婦」という用語を用いるのが適切だとする答弁書を閣議決定した。
(産経新聞より抜粋)