令和3年06月01日(火)
皇 室
旧宮家復帰「非現実的ではない」
政府は三十一日、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の第五回会合を首相官邸で開いた。歴史や法律の専門家ら四人から三十分ずつ意見聴取した。
旧宮家の皇籍復帰に関し、慶大の都倉武之准教授(近代日本政治史)は「非現実的とはいえない。制度設計には十分な検討を要するが、皇族の家族形成に選択の幅を与えることは、安定化に大いに資する」と説明し、抑制的な運用を提案した。
日本青年会議所の曽根香奈子監事も「旧宮家の志のある方を養子縁組することのみ可能だ」と賛成しつつ、母方にのみ天皇の血筋を引く女系への皇位継承資格の拡大について「女系天皇というのは天皇に相当しない」と反対した。
一方、関東学院大の君塚直隆教授(英王室史)は女系への資格拡大に「賛成だ」と述べた。男系男子に限る現行の皇室典範の規定を改正もしくは廃止し、女性皇族にも皇位継承資格を与え、婚姻後は配偶者らも皇族として扱うよう訴えた。早大の橋本有生准教授(家族法)も「国民意識の変化によっては、女系天皇の可能性も十分に論じる余地がある」と説明した。
(産経新聞より抜粋)