令和3年06月12日(土)
憲 法
改正国民投票法成立 憲法改正手続き 前進
憲法改正手続きに関する改正国民投票法は十一日の参院本会議で、自民党や立憲民主党などの賛成多数で可決、成立した。改憲の是非を問う国民投票の利便性を向上させ、投票機会を拡大するため、駅や商業施設でも投票できる「共通投票所」の導入など公職選挙法に規定済みの七項目を新設する内容。平成三十年六月に自民党や公明党などが提出したが、野党の一部が成立後の改憲論議の具体化などを警戒。八国会にわたり継続審議となっていた。
採決では自民、立民、公明、日本維新の会、国民民主の各党などが賛成し、共産党は反対した。今後は国会の憲法審査会で憲法改正原案の取りまとめに向けた議論が本格化するかが焦点となる。自民、公明、維新、国民が憲法改正をめぐる議論の進展に意欲を示しているのに対し、立民は改正法の付則に盛り込まれた国民投票運動の際の政党によるスポットCMやインターネット広告の規制に関する協議を優先すべきだと主張し、対立する構図が続いている。
加藤勝信官房長官は十一日の記者会見で、改正法成立について「今後、総務省で周知を図るなど政府として適切な対応を図っていきたい。憲法改正は国会が発議し、最終的には国民投票で国民が決めるが、与野党の枠を超えた建設的な議論が行われることを期待している」と述べた。
(産経新聞より抜粋)