令和3年06月19日(土)
教育と
歴史認識
記述訂正「月内申請を」 文科省、教科書会社へ説明
政府が「従軍慰安婦」という表現を不適切とする答弁書を閣議決定したことを踏まえ、文部科学省が教科書会社向けの説明会を開き、検定済み教科書について記述を訂正する場合は今月末までに申請するよう伝えていたことが18日、分かった。同省は申請を受ければ、教科用図書検定調査審議会での審議を経て、8月ごろに承認する方針。
承認後、訂正内容は来年度配布される教科書に反映される。すでに使用している教科書については、教科書会社が学校側に周知する仕組みとなっている。
文科省によると、説明会は5月18日に開催。中学社会、高校の地理歴史・公民科の教科書を発行する約20社の担当者を対象にオンラインで実施し、閣議決定の内容などを解説した。制度上、文科省が訂正勧告可能との説明もしたという。同省は「各社の適切な対応を待ちたい」としている。
歴史教科書上の記述をめぐっては、中学教科書の令和元年度検定で1社、主に1年生用の高校教科書が対象の2年度検定で2社が、「いわゆる従軍慰安婦」との記述を載せて合格した。
「戦時中はなかった用語であり不適切」などと検定に批判が上がったが、文科省は同じ表現を使った平成5年の河野洋平官房長官談話を根拠に妥当性を指摘。しかし、初めて閣議決定で妥当性が明確に否定されたことで方針を変更した。
(産経新聞より抜粋)