令和3年06月30日(水)
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「拉致解決機運 深化を」 国連シンポ 初のオンライン開催
北朝鮮による拉致問題の早期解決に向けた国際連携の強化を目的に、日本、米国、オーストラリア、欧州連合(EU)が共催した国連シンポジウムが29日夜、初めてオンライン形式で開催された。例年、米ニューヨークの国連本部で開かれていたが、昨年は新型コロナウイルス禍で見送られ、2年ぶりの実施となった。
冒頭、加藤勝信拉致問題担当相は、「拉致問題の解決を求める国際社会の機運が、一層深まることを強く期待している」と述べた。
拉致被害者の横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=の弟、拓也さん(52)、田口八重子さん(65)=同(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(44)も参加。拓也さんは、昨年6月に87歳で亡くなった父の滋さんに触れ、「娘を抱きしめたかっただろうに、悔しくてならない」とし、「被害者の声なき声に耳を傾け、行動に出る必要がある」と、各国の能動的な取り組みを改めて求めた。
米国やオーストラリアの国連大使らも参加。トーマスグリーンフィールド米国連大使は、拉致問題を「断固として非難する」とし、「日本国民と連帯し、被害者を解放するよう北朝鮮に求めていく」と強調した。