令和2年09月12日(土)
安全保障・
領土問題
敵基地攻撃能力 保有促す
安倍晋三首相は11日、地上配備型迎撃システム「イージスアショア(地上イージス)」の配備断念を受けた安全保障政策に関する談話を発表した。敵ミサイル迎撃に依存した従来の防衛に疑問を呈し、安倍内閣が敵基地攻撃能力を念頭に検討した「ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針」を基に与党との協議を経て、年末までに「あるべき方策」を示すとした。
談話では地上イージスの代替案を検討していると説明する一方、核・ミサイル開発を進める北朝鮮がミサイル防衛網の突破を図っているとした。あるべき防衛体制について「迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことができるのか」と問題提起し、抑止力強化を訴えた。ただ、日本を射程に収めるミサイルを大量配備する中国への言及はなかった。
新たなミサイル阻止能力は憲法の範囲内で国際法を順守して行われ、専守防衛の考え方は変更しないと強調。攻撃は米軍、防衛は自衛隊が主として担う役割分担も変えないとし、「与党ともしっかり協議」することも明記した。
(産経新聞より抜粋)