令和3年10月10日(日)
安全保障・
領土問題
習氏「台湾統一必ず実現」
中国の習近平国家主席は九日、北京の人民大会堂で開いた辛亥革命一一〇年記念大会で演説し、台湾を支援する米国を念頭に「台湾問題は完全に中国の内政で、外部のいかなる干渉も許さない」と強調した。台湾に関し「祖国の完全統一という歴史的任務は必ず実現しなければならないし、必ず実現できる」とも述べ、中国共産党が目指している将来の統一に意欲と自信を見せた。来年秋の党大会で、習氏は慣例を破って総書記三期目入りを視野に入れる。政権の長期化に向けて台湾統一を看板とし、実現へ攻勢を強める見通しだ。
独立志向の台湾与党、民主進歩党の蔡英文政権を意識し、「『台湾独立』の分裂勢力は祖国統一への最大の傷害で、民族復興の深刻なリスクだ」と発言。「国を分裂させる者に良い結末はなく、必ず人民に唾棄され歴史の裁きを受けるだろう」と揺さぶった。
バイデン米政権による台湾支援に反発し、中国軍機が台湾の防空識別圏(ADIZ)への進入を繰り返すなど軍事的圧力を強めている。習氏は「国家主権と領土を守り抜く中国人民の強固な決心や、強大な能力をみくびるな」と牽制した。
(産経新聞より抜粋)