令和3年12月24日(金)
安全保障・
領土問題
土地利用調査70人態勢 内閣府に部局、防衛省増員
安全保障上、重要な土地の買収対策として6月に成立した土地利用規制法に基づき、政府が、対象区域の指定や調査を担う専門部局を内閣府に設置し、防衛省への増員と合わせ計約70人態勢で発足させることが23日、分かった。情報を一元管理するために内閣府に局長級の政策統括官ポストを増やし、来年9月の全面施行に向けた準備作業を本格化させる。複数の政府関係者が明らかにした。
内閣府には各省からの出向者らによる土地利用調査専門部局を約30人態勢で発足させる。同法では防衛施設などの周辺約1キロが対象となるため、各地にある防衛省の防衛局などに調査要員として約40人を配置する。対象に国境離島が含まれるため、総合海洋政策本部にも複数人配置する。
また、政策分野別に内閣府に現在7人いる局長級の政策統括官ポストを1人増員して土地調査担当とし、審議官や参事官も1人ずつ増員する。これらは政府内の別の部署で人員を減らすことなく全て純増させることになる。政府は土地利用規制法の一部施行が予定される来年6月までの新部局発足を目指し、9月の全面施行までに調査対象区域の指定作業を本格化させる。
同法は防衛施設や重要インフラ施設周辺の約1キロと国境離島の土地を「注視区域」として調査対象区域に設定。不適切な利用に対し中止を勧告・命令できる。特に重要な施設や国境離島は「特別注視区域」とし、土地を売買した取引当事者に事前届け出を課す。
(産経新聞より抜粋)