令和4年01月19日(水)
皇 室
皇位継承策 与野党に溝
衆参両院は十八日、各党派の代表者を衆院議長公邸に集め、松野博一官房長官が安定的な皇位継承策に関する政府有識者会議の報告書を説明した。出席者によると、両院議長は取りまとめの期限を示さなかった。
出席した自民党の茂木敏充幹事長は「まずは皇位継承の問題と切り離して、皇族数の確保を図ることが喫緊の課題だ」との報告書について、記者団に「認識を共有している」と述べた。自民は麻生太郎副総裁を座長とする懇談会を設置し、皇族数確保策を先行して議論する見通しだ。公明党も党内に議論の場を設置する。
一方、立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は、議論の日程が示されなかったことについて「課題に向き合う覚悟があるのか」と不満を表明。党として「女性宮家の創設」と重視していく考えも示した。共産党の小池晃書記局長は女性天皇や前例のない「女系天皇」も認めるべきだと訴え、与野党間の溝が改めて明らかになった。
ただ、野党に中でも日本維新の会の馬場伸幸共同代表は報告書を高く評価。維新幹部は「(養子縁組案は)非常に現実的だ」と述べ、男系継承を堅持すべきだと強調した。国民民主党の玉木雄一郎代表も「基本は男系男子だ」としつつ、皇位継承の安定に向けた解決策を見いだす必要性を訴えた。
(産経新聞より抜粋)