令和4年07月08日(金)
その他
埼玉、LGBT条例が成立
埼玉県議会で七日、最大会派の自民党県議団が提出した性的少数者(LGBTなど)への理解増進を図る条例が賛成多数で可決、成立した。八日に施行する。
条例は「性的指向または性自認を理由とする不当な差別的取り扱い」の禁止を掲げ、LGBTカップル向けの「パートナーシップ制度」の整備などを県に求めている。事業者に対しては「性の多様性に配慮した取り組み」や県の施策への協力を促す。条文に「差別的取り扱い」の定義が明示されていないことから、女性の権利侵害などを招きかねないとする慎重論も根強く、自民党会派の一部議員は採決を棄権した。自民党は昨年、同様の趣旨の法案の国会への提出を目指したが、党内保守派の懸念を背景に意見調整が難航し、提出を見送った経緯がある。
性的少数者への理解増進は地域の枠にとどまらない重要なテーマであるものの、社会的な合意形成が十分に進んでいるとは言い難い。条例化の動きが各地に波及すれば、権利の衝突に伴う混乱を誘発しかねないと懸念する声も上がっている。
(産経新聞より抜粋)