令和4年07月20日(水)
その他
共同親権 選択制を提示
離婚後の子供の養育について検討する法制審議会(法相の諮問機関)の家族法制部会は十九日、親権制度の見直し案のたたき台を示した。父母双方の「共同親権」を選ぶことができる案、現行民法のままどちらか一方の「単独親権」だけを維持する案など十近い選択肢を併記した。八月末に中間試案を示すが、方向性は打ち出されない見通し。父母がどちらも子育てに責任を持つべきだとして共同親権の導入を求める声がある一方、ドメスティックバイオレンス(DV)を受け、元配偶者との関わりを避けたいなどとして反対意見も根強い。議論の行方次第では、離婚後の親子関係の在り方が大きく変わる。
たたき台は、基本的な考え方として①共同親権と単独親権を選択できる②現行の単独親権のみとする―の二案を提示。さらに①は共同、単独のどちらを原則、どちらを例外と位置付けるかで案が分かれる。例外とされれば、選択するのに一定の要件を設ける。選択制は当事者の協議でどちらにするかを決め、合意しなければ判断を家裁に委ねることも想定。共同親権を選んだ場合、子供の日常的な世話や教育をする「監護者」を定めるかどうかや、治療や進路の方針を決める際に監護者だけでどこまで判断できるか、といったことで選択肢が分かれる。
(産経新聞より抜粋)