令和4年09月07日(水)
安全保障・
領土問題
露、ビザなし交流破棄
ロシア政府は五日、北方領土の「ビザなし交流」について定めた日本との合意文書を失効させると発表した。ウクライナ侵攻を巡る対露制裁に反発し、日本に揺さぶりをかける狙いだとみられる。一九九二年から行われていたビザなし交流が不可能になり、日露関係は大きな岐路を迎えた。
ミシュツチン露首相が署名した政令によると、一九九一年と九九年にそれぞれ枠組みが設けられた「ビザなし交流」と「自由訪問」に関する文書が破棄される。ビザなし交流は、北方四島に住むロシア人と日本人の元島民などがビザなしで相互往来する事業。自由訪問は、元島民が簡素な手続きで北方領土を訪問できるようにした枠組みだ。いずれも領土問題を巡る日露双方の法的立場を侵害しないとの前提で行われ、両国の信頼醸成に寄与してきた。
(産経新聞より抜粋)