令和4年10月12日(水)
安全保障・
領土問題
土地規制法「安保上重要」五八カ所
政府は十一日、安全保障上重要な土地の利用を規制する土地利用規制法の「特別注視区域」や「注視区域」の候補地として、陸上自衛隊対馬駐屯地や沖ノ島など、五都道県の計五八カ所を示した。政府が今後二、三年で指定する施設や離島などは六〇〇カ所以上になる見込みで、第一弾となる今回は、尖閣諸島の提示は見送った。土地規制法は九月二十日に全面施行された。候補地の公表は初めてで、十一日の審議会で示した。関係自治体にも意見聴取を行い、審議会で了承されれば、年内に指定される見通しだ。
今回、候補地になったのは特別注視区域と注視区域が二九カ所ずつで、無人の国境離島が目立つ。国境として重要性が高いことに加え、無人のため、政府が普段から現地の状況を把握しにくいのが理由だ。韓国資本による自衛隊基地の隣接地買収が問題になっていた長崎県対馬市も選ばれた。
一方、中国公船が周辺で領海侵入を繰り返している尖閣諸島などの南西諸島は候補地に入らなかった。指定には県など地元自治体への説明が必要となるため、政府関係者は「社会的に反響の大きい地域は時間をかけて指定する必要がある」と打ち明ける。内閣府は尖閣諸島の指定について「南西諸島周辺が重要な地域という認識はある。重要度だけでなく、準備の整ったものから指定していく」としている。
(産経新聞より抜粋)