令和4年11月11日(金)
安全保障・
領土問題
自公「反撃能力」保有合意へ
自民、公明両党が、政府の国家安全保障戦略(NSS)など「安保三文書」の改定に向け、相手国のミサイル発射拠点などを攻撃する「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有の必要性で合意する方向となったことが十日、分かった。実現すれば、岸田文雄首相が掲げる防衛力の抜本的強化に向けた大きな柱となる。複数の与党関係者が明らかにした。
反撃能力の保有を主張してきた自民に対し、「平和の党」を掲げる公明は慎重だった。だが、中国の軍事的
台頭に加え、北朝鮮の度重なるミサイル発射やロシアのウクライナ侵攻などで安保環境が悪化し、公明内の理解は深まっている。同党の北側一雄副代表は十月二十七日、日本記者クラブで記者会見し、「ミサイル基地などに反撃する能力を保有することが抑止力強化につながっていくという問題意識は共有できる」と述べた。ただ反撃能力を行使するタイミングや対象を巡っては自公間で隔たりもある。安保三文書改定に向けた実務者ワーキングチームや両党の幹部で構成する与党協議会で議論を深める。
(産経新聞より抜粋)