世界平和統一家庭連合（旧統一教会）に対する宗教法人法に基づく三回目の質問権を行使するため、文化庁は十六日、宗教法人審議会を十八日に開き、永岡桂子文部科学相が新たな質問を諮問すると明らかにした。十八日中にも三回目を行使する。教団側からの三回の回答などを踏まえて、解散命令請求の可否を検討する。
　文化庁は昨年、二回の質問権を行使。教団の組織運営や財産・収支の資料や、教団による被害を訴えた民事裁判計二十二件（賠償認容額計十四億円以上）の確定判決の内容、教団の「コンプライアンス宣言」（平成二十一年）の順守状況に関する資料などの提出を求め、教団側も各回答期限までに資料を送付した。
　関係者によると、文化庁はこれまでの調査を通して想定した資料を教団側から入手することができておらず、請求の可否を判断できる証拠が十分に集まっていないと分析。三回目の質問ではより焦点を絞るとみられ、新たな資料の掘り起こしを目指す。永岡氏は解散命令請求の可否判断について「いたずらに引き延ばすつもりはない」としている。

（産経新聞より抜粋）