令和5年02月08日(水)
安全保障・
領土問題
「不法占拠」表現復活
「北方領土の日」の七日、政府や関係団体は「北方領土返還要求全国大会」を東京都内で開き、北方四島について「七十七年前、ソ連によって不法占拠されたまま今日に至っていることは決して許されるものではない」と非難するアピールを採択した。アピールは「不法占拠」の表現が復活したのは平成三十年大会以来。昨年二月以降、ロシアがウクライナ侵攻を続けているのを踏まえ、厳しい対露姿勢を打ち出した。
大会に出席した岸田文雄首相は、「ロシアによるウクライナ侵略によって日露関係は厳しい状況にある」と指摘したうえで「領土問題を解決し、平和条約を締結する方針を堅持する」と強調した。また、ロシア側が北方領土の元島民らに墓参のためのビザなし渡航を認める「北方墓参」など、四島交流事業の再開が「今後の日露関係の中でも最優先事項の一つ」として事業の早期再開の必要性を訴えた。「北方領土問題は国民全体の問題だ」とも述べ、問題解決に向けて全力をあげる考えを示した。
(産経新聞より抜粋)